「辛国(からくに)」という名称は、かつてこの地を治めていた物部氏(もののべし)の一支族の名前で、役小角(えんのおづぬ)<役行者(えんのぎょうじゃ)>の弟子であり呪術者でもあった韓国広足(からくにのひろたり)の出身でもあり、辛国連(からくにのむらじ)に由来しているそうです。
創建は不詳ですが、日本書紀には「餌香長野邑(えがのながののむら)を物部大連(もののべのおおむらじ)に賜う」とあったことから、その頃に物部氏が領地を賜り、祖先である饒速日命(にぎはやひのみこと)を祀ったことから始まり、辛国連(からくにのむらじ)が祭祀を司ったものではないかと考えられます。
日本三代実録には「867年(貞観9年)9月26日に官社に列せられた」と言う記述が残っているそうで、延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)では官幣小社(かんぺいしょうしゃ)に列しているそうです。
この時代には恵美坂の西南にあったことも記されています。
現在の場所は、藤井寺駅から南へおよそ200m、藤井寺一番街商店街を南に向かい、商店街を出てすぐに右側にあります。
境内にはたくさんの自然あふれていて、1989年(平成元年)に「大阪みどりの百選」に選ばれており、神社全体が深く緑に覆われているのが特徴的。
特に長い参道は左右の両側に季節折々の花が咲くのと、境内奥を飾る藤棚があることで有名なので、ぜひお出かけください。
また、「知られざる鹿の伝説」が残されているそうで、室町時代の頃に奈良の春日大社から神様を迎えた際に、道案内をした鹿が、毎年春日大社からの使者として辛國神社を訪れ、境内の「辛國池(からくにいけ)」の清水に足を浸して休んだというものだそうです。
この鹿の様子が社殿の壁に描かれています。
【境 内】
本 殿
拝 殿
春日天満宮<祭神:菅原道真公(すがわらのみちざねこう)>
春日稲荷神社<祭神:宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)>
社務所
伊勢神宮遥拝所
【祭 事】
歳旦祭(1月1日)
節分祭(節分の日)
春日稲荷祭(春分の日)
水無月の大祓式(6月30日)
夏祭(7月17日)
御例祭(10月17日)
月次祭(毎月1日)
















